“丁寧すぎる”対応で ホールもユーザーも虜に
一流ホテルのコンシェルジュさながらの接客の「やたい劇場」
「初めて話を聞いたときは、『遊技機販売の一助になるかもしれない』という計算が大きかったのは、間違いありません」
そう苦笑いするのは、森江潤社長。
遊技機販社ファイブ・プランニングのグループ会社で、関東エリアの五陽商事の専務、東北エリアのサンク・エンタープライズの社長をそれぞれ務めている。
そんな森江社長が陣頭指揮を執っているサービスが、6個入りの大玉たこ焼きといったB級グルメをリーズナブルな価格でユーザーに提供する「やたい劇場」。
五陽商事では2016年1月から開始し、今では月間、20〜25開催。
野菜や果物などの即売会「劇場☆物販」を加えると、30 開催近い数に。
同社が、出店する上で気を付けているのが、接客態度。
注文を受けたら「かしこまりました」と答える丁寧さは、一流ホテルのコンシェルジュさながら。
即売会では、社員がスーツを着て販売する。
「導入当初、ホールさまが望んでいるサービスに応えることができず、機械のお付き合いもなくなってしまったことがありました。そういった事情もあり、特に神経を使って臨んでいます」
服装はもちろん、靴一つについても指導する徹底ぶりで、「やたい劇場」の導入店から、遊技機の取り引きが始まったホール企業も複数あるという。
商品の味や値段だけでなく、店長から「丁寧すぎて気持ち悪い」と笑われたほどの接客が加わるのだから、ホールにとっては心強いだろう。
また、メーカーともコラボ。
新機種の内覧会を五陽商事で行う際に、これまでに3回ほど、「やたい劇場」を出店。
内覧会の来場者が普段の1・5倍になり、滞在率もアップしているため、メーカー担当者の反応も上々だ。
今年の7月には、森江社長の念願だった東北エリアでも「やたい劇場」をスタート。
キッチンカーを1台購入し、月間10〜15開催しており、今冬から、物販も開始する予定。
「関東よりも、東北の方が、一人が買うたこ焼きのパック数が多いですね。
東北は、郊外店が圧倒的に多く、常連さまが5個買って友人と食べる光景やお土産に大量買いする姿を、よく見かけます。
一度、屋台の前に車が止まり、たこ焼きだけ買って立ち去る“ドライブスルー”も体験しました(笑)。
このように、お客さまの満足度がアップすることで、導入ホールさまにも喜んでもらっています」
今後は、関東も東北も商品問屋と提携し、野菜以外の物販にも力を入れていきたいと、意欲を示す
森江社長。
メーカーとホール、ホールとユーザーの橋渡し役として、ますます活躍してくれそうだ。
プレイグラフさま19年11月号より転載